柔道整復術と柔道の関係は?

柔道整復術と柔道の関係は?

柔道整復術にはだれもが知っている「柔道」という言葉が使われているとおり、柔道から派生した術を使って体を治療します。
柔道整復術の誕生は、戦国時代の柔術にさかのぼります。柔術には「殺法という相手を倒す技」と「活法という相手から受けたダメージを治す技」がありました。

 

柔術の達人の多くは、殺法だけではなく絞め技や投げ技などで倒された人に活を入れ、ダメージから立ち直させる活法を身に付けていたのです。この活法が進化・発展して、現在行われているような柔道整復術の基本が確立したといわれています。

 

柔術家が道場を構えるようになった江戸時代から道場の隣に接骨院(整骨院)が多かったのは、その道場主が活法の技を身につけており、道場経営とともに道場生への活法による接骨院を営んでいたからです。

 

受身が重視される柔道では、打撃などを重視する他の柔術ほど体の重大な損傷は多くありませんが、柔道の特性から脱臼や骨折、捻挫などの怪我を負うことは少なくありません。柔道における活法はそうした患部を治療することから始まって「柔道整復術」と呼ばれる治療法に確立していきました。

 

柔道整復術が柔道家の職業として認められるようになったのは、明治時代を迎えてからのことです。1912年(明治45年)ごろからはじまった柔道家を中心にした運動を受けて、1920年(大正9年)に、当時の内務省令によって活法による柔道整復術が医業類似行為として公認されました。なお、「柔道整復師法」が成立したのは、柔道整復術が公認されて半世紀後の1970年(昭和45年)で、1989年(平成元年)の同法の大改正を経て現在に至っています。